こんにちは、しろです。
今回は、『ウィステリアと三人の女たち』という本を紹介します。芥川龍之介賞受賞作家さんの 川上 未映子さんの作品です。
『ウィステリアと三人の女たち』の世界観
女性ばっかりでてきます。美しい世界の中で生きている問題を抱えた女たちの物語なのですが、思わずめったにしない2度読みをしてしまいました。
最初読んだだけでは理解が全くできなかったんです。
実は今も。
みんな何かを抱えているのです。
それが、どう感じ取っていったらいいのか分かりませんでした。
ある一話では、主人公が老婆に破壊力のある言葉を聞き取れるようにはっきりと叫びます。
そんなことを言ってしまっても良いのだろうか?
その老婆は彼女に何をした?
そのセリフがどうにもこうにも修正がきかないんです。
自分なら絶対に言わないセリフ。
そのセリフが口に出せない女の子もでてきます。
それ繋がり?
これは図書館で借りて読んだ方が良いかもしれません。
どの図書館にも絶対にあると思います。
それは、作者自身の最高傑作と呼ばれているからなんです。
とても綺麗な表紙の本で、もしも気に入った人がいたのならとても大事にするであろう本です。
ウィステリアと3人の女たちの感想
この本は、女性ばかりが登場します。短編集なのですが、最後の一話でようやく唯一の男性が登場します。彼は主人公の夫です。
私は、9月に「恋愛サイエンス」を学びにいくのですが、
それを学ばなくても、別れた方が良いことは分かります。
この夫は、奥さんを愛していません。
主人公のわたしの毎日、丁寧に家事をしていく様子が描かれているのがまた辛いです。
主人公夫婦の隣の家にはウィステリアが住んでいたのですが、今はもう姿をみません。
会ったことも話したことも無いのですが、私は好意を持っていました。
いつの間にか、隣の家の解体作業が始まっています。
わたしは、解体作業を眺めているのですが、
隣にいた見知らぬ女性が話しかけてきます。
その女性は他の人より腕が長いのです。
何者なんだろう。
その女性に、深夜に空き家に入ることを教わります。
わたしは夫がゴルフの接待旅行の日に隣の解体途中の空き家に忍び込みます。
そこでウィステリアの物語と共に運命が良い方向に流れだすんです。
私の救済の物語。
夫よ慄き膝まづくがいい!
ウィステリアの3人の女性たちのまとめ
夫の表情がとても残酷です。顔の表情だけで虐待はできるのだとこの本から学びました。
私の心をナイフでえぐるような表情です。
実際に刺さっているのではと思ってブラウスのボタンと外してみた事もあるくらいです。
なんでそんな人と一緒にいなくてはならないのでしょう。
ですよね。
その後の私の様子は描かれていないのですが、もう元の生活には戻れないことくらいは簡単に想像できます。
夫はなんだろう?なんで帰って来たのかは分かりませんが、旅行で留守のはずなのに自宅に戻ってきています。帰ってこなければ良かったのかもしれません。
あ、やはりこの変化した私にきちんと向き合わないといけませんね。返り討ちです。帰ってきてわたしは良かったです。
大人しくしている女たちの存在感の大きさに驚きます。
こちらにも感想を書いてみました。
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