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剣道 二段審査|よくある不合格パターンと改善を解説

昇級・昇段審査ガイド

はじめに

「初段には合格したけど、二段でつまずいてしまった」
「何を基準に審査されるのか分からない」

これは多くの剣道修行者から聞く悩みです。
実際に、二段での不合格者は少なくありません。

なぜなら二段は「ただ打てるか」ではなく、
正しく強い打ちがきちんと出来ているか が評価されるからです。
この記事では、全日本剣道連盟の規則を踏まえつつ、
二段審査の不合格パターンと改善策を解説します。

二段審査とは?合格基準の確認

📖 段位の付与基準(全剣連規則より)

二段は、剣道の基本を修得し、技倆良好なる者
規則 第3章段位の審査(付与基準)第15条より

つまり「基本の正確さ」」が求められる段位です。

📖 受審資格

二段は、初段受有後1年以上修業した者
規則(受験資格)第17条

審査を受けるには、初段取得から最低1年の修行期間が必要です。

👉 このことからも、二段は「剣道を続けてきた積み重ね」と「技の成長」を示さなければ合格できないことが分かります。

1.五段以下の実施審査は、規則第15条に定める付与基準に基づくほか、特に下記の項目を着眼点として、当該段位相当の実力があるか否かを審査する。ただし、審査の方法は地方代表団体の実情に応じて、それぞれが定める実施要領により行う。
初段から三段まで
①正しい着装と礼法
②適正な姿勢
③基本に則した打突
④充実した気勢

形審査

  • 初段:太刀の形3本
  • 二段:太刀の形5本
  • 三段:太刀の形7本
  • 四段:太刀の形7本と小太刀の形3本
  • 五段:太刀の形7本と小太刀の形3本
  • 六段から八段まで:太刀の形7本と小太刀の形3本

剣道の二段位は、剣道の「基本」がどれだけ身についているかを問われる審査です。
初段を取得してからの1年間、稽古を続けてきた者が達するでしょう。

よくある不合格パターン

1. 技の単調さ

  • 面打ちだけで終わる受審者が多い
  • 小手先だけの打ちになっている

2. 打突が軽い

  • 形だけで気迫が伴っていない
  • 手と踏み込みがバラバラ(気剣体一致ができていない)

3. 焦ってしまう

  • とりあえず落ち着いて打つこと
  • 焦ってしまうと、勢いに任せて突っ込むように見えて減点対象

4. 礼法の不備

  • 提げ刀の状態で→礼をして帯刀、三歩前に進み(すり足)→中段に構え→蹲踞(そんきょ)→「始め!」で一歩前に出る
  • 「止め!」の後→最初に蹲踞(そんきょ)した場所に戻り→蹲踞(そんきょ)して竹刀を収め→立ち上がり五歩下がって(すり足)→15度の礼をする→提げ刀→後ろ向きのまま白線まで戻る

5. 残心不足

  • 打突後にしっかりと残心をとる
  • 「最後まで剣を効かせる姿勢」が見えない

改善策(稽古法)

🔹 基本を再度見直す

  • 素振りを毎日の稽古に取り入れる
  • しっかりと構える
  • 刃筋正しく打つ

🔹 攻めを意識する

  • 打つ前に「間合いを詰める」練習をする
  • むやみに後ろに下がらない

🔹 気合と踏み込みを合わせる

  • 「面!」と同時に右足を踏み込む稽古
  • 声と動作を一致させることも大事

🔹 礼法を徹底する

  • 入退場を稽古の中で毎回シミュレーション
  • 武具の置き方や着装を家庭でもチェック

残心ってなに?

残心とは、打った後も気を抜かず、
相手の反撃にすぐ対応できるように心と体を整えている状態
のこと。

たとえば「面!」と打ったあと、すぐに油断してしまうと、
相手に反撃されちゃうかもしれませんよね?
だから、打った後も集中を切らさず、次の動きに備える姿勢と気持ちが残心です。

残心には2つの意味があるって知ってた?

  1. 打った後に心を残すこと  → 相手の反撃に備える警戒心や構えのこと。
  2. 打つときに心を残さず全力で打つこと  → 技を出すときは迷いなく、気力を全部出し切る。その結果、自然と残心が生まれる。

この2つは一見逆のようだけど、実はつながっています。
思い切って打つ → 心が自然と残る → 次に備えるって流れになります。

どうやって残心を見せるの?

  • 打った後にすぐ構え直す(中段に構える)
  • 相手を見続けて気を緩めない(正対する)
  • 次の動きにすぐ移れるような姿勢を保つ
    (相手の攻め返しに備える)

体操の「フィニッシュ」のように
技が決まった後にピタッと止まることで、「身構え・気構え」を示します。

「刃筋(はすじ)正しく打突」ってなに?

剣道では、ただ竹刀で相手に当てるだけじゃ「一本」になりません。
「刃筋(はすじ)」っていうのは、竹刀の“刃”の向きのこと。

竹刀は日本刀をまねて作られているから、打つときには刀の刃がまっすぐ相手に向かっているように振るのが大事です。

どういう打ち方が「正しい刃筋」なの?

剣道のルールでは、

「竹刀の打突方向と刃部の向きが同じ方向」 って決まっています。

つまり、竹刀を振る方向と、刃の向きがピッタリ合ってると「正しい刃筋」ってことになります。

🗡️「鎬(しのぎ)」ってなに?

「鎬(しのぎ)」は、日本刀の側面にある少し盛り上がった部分のこと。
竹刀を振るときに、この鎬を意識すると、刀らしい正しい打ち方ができるようになるよ。 ちょっとした角度のズレでも「刃筋が乱れてる」と見なされるから、丁寧に振るのが大事!

💡どうしてそんなに大事なの?

剣道では「気剣体一致(きけんたいいっち)」っていう考え方がります。

  • :気持ちや集中力
  • :竹刀の動き
  • :体の動き

この3つがピタッと合って、さらに刃筋が正しくて、打突部位に当たると、初めて「有効打突(一本)」になるんですよね!

まとめると

竹刀をただ振るんじゃなくて、刀のように正しく振ることが大事! 「刃筋」を意識すると、剣道の技がもっと深くなります!


名言からのアドバイ

剣道にはこんな言葉があります。

「攻めなくして勝ちはなし」

剣道には「攻めなくして勝ちはなし」という言葉があります。
これは、ただ竹刀を振って相手に当てるだけでは本当の勝利にはならない、という深い意味を持っています。
特に二段を目指す段階では、「ただ打つ」だけでは通用しません。
求められるのは、攻めの気迫を持って打つこと、そしてその後に残心をしっかりと示すことです。

攻めとは、技を出す前から相手に圧をかけ、心を揺さぶること。
間合いを詰めたり、目線や構えでプレッシャーを与えたりすることで、相手の隙を生み出します。
その隙を見逃さず、迷いなく打突に移る。
ここで大切なのが「気剣体一致」、つまり気持ち・技・体のすべてが一つになった打ち込みです。

そして、打った後に気を抜かず、次の動きに備える「残心」。
これは技の完成を示すだけでなく、剣道の礼節と集中力を象徴する大切な所作です。
残心があることで、打突がより力強く、説得力のあるものになります。

二段の審査では、技術だけでなく心の成長が見られます。
攻めの姿勢と残心の美しさは、あなたが剣道を通して何を学び、どう成長してきたかを物語るもの。
だからこそ、「攻めて打つ」ことと「残心を示す」ことが、二段合格への最大の鍵なのです。


まとめ

  • 二段審査は「基本」が評価対象
  • 不合格の多くは「技の単調さ」「打ちが軽い」「攻め不足(すぐ下がってしまう)」「礼法の欠如」
  • 改善策は「技の幅を広げる」「攻めを意識する」「残心を徹底する」

剣道の二段審査は、単に「基本技ができるか」を見る初段と同様、
基本に加えて正しい打ちができているか? が評価の中心となります。

つまり、ただ面打ちや小手打ちができるだけでは不十分で、「攻め」や「手の内」、そして「残心」といった要素が重要視されます。

実際に審査で不合格になる大きな原因の一つが、技の単調さです。
例えば面打ちしか出さず、他の技を見せない場合、「技倆良好」とは判断されにくいのです。

そして見落とされがちなのが礼法の欠如です。

また、もう一つよくあるのが攻め不足
攻められて自分が後ろに下がってしまうことのないようにしましょう。

挨拶や所作が雑であれば、いくら技が上手でも
「剣道の修行者としてふさわしい態度」とは見なされません。

では、どうすれば改善できるのでしょうか。

第一に大切なのは、技の幅を広げることです。
面打ちだけでなく、小手面、返し胴、引き技なども積極的に稽古に取り入れると、表現できる技倆が格段に増します。

次に意識すべきは、攻めを伴った打突です。
ただ竹刀を振るのではなく、間合いを詰めて相手を下げさせる、または相手の心を制してから打つことで、打突に迫力と説得力が生まれます。
そして最後に、残心の徹底。打突後に背筋を伸ばし、気を抜かずに剣先を効かせる姿勢を保つだけで

このように、二段審査で求められるのは「正確な基本」に加え、「攻めの意識」「手の内」「礼法や残心を通じて示される心」です。
逆に言えば、この3つを日々の稽古で意識できれば、合格はぐっと近づきます。

二段は「剣道を続けてきた積み重ね」が試される段位です。
基礎を土台に、自分の剣道を少しずつ広げていく姿勢こそが、二段突破の最大の秘訣と言えるでしょう。

👉 次の記事では【三段審査に必要な“試合と稽古の違い”理解法】を解説します。

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