読書習慣が続かないのは「意志」ではなく「仕組み」の問題
「読書を習慣にしたいのに、なぜか続かない…」そんな悩みを抱えていませんか?
実は原因は意志の弱さではなく、「仕組み」の作り方にあります。
私自身、忙しくて読書から離れてしまった時期がありました。
しかし、ある3つの「壁」を乗り越え
いくつかのシンプルな「コツ」を試したことで
今では本を1年間で200冊以上は読んでいます。
大学で心理学を学び、コーチングを行うプロの視点から
その実体験を組み合わせた
「誰でもできる7つの習慣化のコツ」をご紹介します。
読書が続かないのはなぜ?習慣化を作る3つの乗り越え方
読書を習慣化できないと悩んでいるあなたは
おそらく真面目で向上心が高い方でしょう。
その真面目さが、かえって読書習慣の邪魔になっている可能性があります。
多くの人が読書を挫折してしまうのには
共通する3つの心理的な壁が存在します。
これらの壁の正体を理解し
その乗り越え方を知ることが、読書を続けるための第一歩になります。
壁を壊すことで、読書に対する苦手意識が消え
もっと気軽に本と向き合えるようになるかもしれません。
読書を「特別なこと」にしていませんか?
多くの人は、読書を「特別な時間」や「非日常の行為」と捉えがちです。
その結果、
- 「まとまった時間がなければ読めない」
- 「集中できる静かな場所でなければ」
といった完璧主義的な思考に陥り
読書を先延ばしにしてしまいます。
しかし、読書は本来、もっと日常的な、歯磨きや食事と同じような行為であるべきです。
例えば、歯磨きは毎日欠かさず行いますが
「完璧に磨かなければならない」と構える人は少ないでしょう。
読書も同様に、完璧を求めず
生活の一部として自然に溶け込ませることが重要です。
実際、私が行うコーチングでも
この「完璧主義」が習慣化の大きな障壁になっているケースを多く見てきました。
クライアントさんに
「読書してどのような結果を得たいですか?」と尋ねると
「忙しくてなかなか時間が取れなくて…」
というようなマイナス思考な答えは返ってきません。
みなさん、読書をする未来を明るく語ってくれます。
その方々に「24時間以内にどんな事から始められそうですか?」
と質問をすると
「1日5分、通勤電車の中では読めそうです」
などと答えが返ってきます。
クライアントさん達は
小さな一歩
「スモールステップ」なら始められると答えます。
重要なのは、質の高い読書をしようとするのではなく
まずは「本を開く」という行動自体に慣れることです。
完璧な読書時間や場所を待つのではなく
今すぐできる小さな一歩から始めることで
読書は特別なものではなくなり
自然な習慣へと変わっていくでしょう。
コツとしては生活習慣と結びつけることです。
成功しやすいスモールステップ
夜全ての仕事が終わって電気を消す前に⇒読書
朝、歯磨きを終えたら⇒読書
小さな第一歩は生活習慣と結びつけて
自分が考えた
自分が導き出した
小さな一歩だと読書習慣が身に付きます。
読書は「読んだら終わり」という思い込み
読書を単なるインプットの行為だと考えていませんか?
- 「読んだ内容をすべて覚えなければ」
- 「読んだからには何か得なければ」
という思い込みは、読書に対するプレッシャーとなり
挫折の原因となります。
特に、ビジネス書や専門書を読む際には
この傾向が強くなりがちです。
しかし、読書は知識の吸収だけでなく
思考を整理し、新しいアイデアを生み出す「対話」のプロセスでもあります。
本を読んだ後、その内容を誰かに話したり
自分の考えを書き留めたりする「アウトプット」の工程が加わることで
読書の効果は飛躍的に高まります。
- 『学びを結果に変えるアウトプット大全』(著:樺沢紫苑)
脳科学と心理学に基づいた具体的なアウトプット法を解説しており
初心者にも分かりやすい内容です。 - 『アウトプット思考』(著:内田和成)
入手した情報を実践的に活用するための技術を学べる一冊です。
上記の本ではアウトプットの重要性が示唆されています。
読んだ内容を「自分の言葉」で再言語化することで
記憶への定着が促され、知識が血肉となるのです。
私自身、読書ブログを始めた当初は
読んだ本の内容を「ただ紹介するだけ」でした。
しかし、本の内容を自分なりに解釈し
ブログで発信するようになってから
読書が格段に楽しくなり、得られる学びも深まりました。
読書は、本と自分自身、そして世界との対話です。
読んだ内容を自分の中に留めるだけでなく
外に表現する習慣を身につけることで、読書はただのインプットから
人生を豊かにする創造的な行為へと変わるでしょう。
完璧主義が読書習慣を遠ざけている
「買った本は最後まで読まなければならない」
「つまらないと感じても最後まで読み切るべきだ」といった完璧主義的な考え方も
読書習慣を阻む大きな要因です。
このような思考は、読書を義務や苦行に変えてしまい
本を読むこと自体が嫌になってしまうリスクを伴います。
読書は楽しむためのものであり、義務ではありません。
読書を続けるには、「つまらない本は途中でやめてもいい」
という割り切りが非常に大切です。
心理学では、「ザイガルニック効果」という現象が知られています。
これは、人は達成できなかった課題や中断した作業をよく記憶しているというものです。
読書にこれを応用すると、「あと少しで途中でやめる」という行動が
次に本を開くモチベーションにつながることが期待できます。
面白くない本を我慢して読み続けるのではなく
少し読んでみて面白くなければ、潔く次の本へ移りましょう。
そうすることで、「次はもっと面白い本に出会えるかもしれない」という期待感が生まれ
読書自体への前向きな気持ちが維持されます。
また、途中でやめた本も、いつかまた読む機会が来るかもしれません。
あなたの人生はその時々で変化しますから
その本が必要なタイミングがきっと訪れるはずです。
完璧主義を手放し、「つまらなかったらやめる」という選択肢を持つことで
読書はもっと身近で楽しいものになるでしょう。
毎日5分からできる!読書を生活の「歯磨き」にする方法
これまでの読書に対する考え方を少し変えるだけで、
読書は驚くほど簡単に習慣化できます。
ここからは、50歳を過ぎてからでも無理なく始められ
一生モノの習慣にするための具体的なコツをご紹介します。
これらのコツは、私自身がコーチングでクライアントさん達が
実際に実践して効果を実感したものです。
読書時間を「生活のルーティン」に組み込む
読書を習慣化するには、「いつ、どこで、どれくらい」読むかを
具体的に決めることが最も効果的です。
読書を「空いた時間にやる」と考えると
多くの場合は他のことに時間を取られ
読書の時間自体がなくなってしまいます。
そこで、歯磨きや食事のように
毎日決まった行動とセットで読書をすることを試してみてください。
例えば、「朝食後のコーヒーを飲む15分間」や「通勤電車の中」など、すでに生活に組み込まれているルーティンに読書を紐づけることで、行動が自動化され、習慣として定着しやすくなります。
行動経済学では、習慣化を促進する「アンカリング効果」という概念があります。
これは、ある行動が別の行動のきっかけとなることを指します。
この効果を利用して、あなたの生活の中に「読書のアンカー」を設置するのです。
「読書の前に本をぎゅーっと抱きしめる」
「とっておきの椅子に座る」
などです。
寝る前に本を読む習慣は
脳をリラックスさせ、良い睡眠にもつながるため特におすすめです。
また、時間だけでなく、読む場所も決めておくとさらに効果的です。
たとえば、「リビングのこの椅子に座ったら本を読む」というルールを決めるだけでも
読書への移行がスムーズになります。
「読書のハードル」を徹底的に下げる工夫
読書習慣を定着させるには
最初のうちはとにかく「読書へのハードル」を低く設定することが重要です。
ハードルの高さが、三日坊主の最大の原因となります。
「分厚い本も読まないといけない」
「一冊読み切るべき」といった固定観念を捨て
読書を「簡単にできること」にしましょう。
具体的な方法として、まずは文字が大きくて読みやすい文庫本や
短編小説、エッセイ集から始めてみてはいかがでしょうか。
ページ数が少なく、
さくっと読み終えられる本で「一冊読み切った」
という成功体験を積むことが、読書への自信につながります。
また、通勤中や家事をしながらでも楽しめるオーディオブックも有効な手段です。
耳で聞く読書は、両手が空くため
これまで読書に充てられなかった時間を有効活用できます。
無理なく、小さな成功を積み重ねることで
読書は「辛いこと」ではなく、「楽しいこと」へと変わっていくはずです。
アマゾンのオーディオブック
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読む前にゴールを決める「紙1枚読書術」
読書の効果を最大限に高め、習慣化を加速させるのが「アウトプット」です。
読んだ内容をただ頭に入れるだけでなく、それを自分の言葉で表現する時間を設けることで、読書はより深い学びとなります。そこでおすすめしたいのが、「紙1枚読書術」です。
これは、本を読み終えたらA4サイズの紙1枚に「面白かったポイント」「要約」「この本から学んだことで、明日から何をどう変えるか」の3点を書き出すシンプルな方法です。
特に最後の「明日から何をどう変えるか」を具体的に考えること
脳は、「明日から何をどう変えるか」をぐるぐると考え始め
あなたの行動を変える「知恵」へと昇華します。
このアウトプットを習慣にすると
本を読む目的がより明確になり
自然と「この本から何を得ようか」と考えながら読むようになるため
読書自体の質が向上します。
また、書き出した紙は、後から見返すことで
いつでも学びを再確認できる貴重なノートになります。
仲間効果で3倍続く!ゆる宣言のすすめ
一人で読書を続けるのが難しいと感じるなら
読書仲間を見つけるのも一つの手です。
SNSや読書コミュニティで「今月はこの本を読みます!」と宣言するだけでも
適度なプレッシャーが生まれ
モチベーションの維持につながります。
もちろん、無理に毎日の進捗を報告する必要はありません。
月に一度、読んだ本の感想を交換したり
「この本面白かったよ!」と教え合ったりするだけでも
読書を続ける原動力になります。
仲間と感想を語り合うことで今よりも
3倍のモチベーションアップにつながります。
読書習慣化のコツ|FAQ 回答
読書が苦手な私でも続けられますか?
はい、大丈夫です。読書が苦手なのは、あなたの問題ではありません。
読書に対する「特別なもの」という思い込みや
自分に合わない方法で無理に続けていたことが原因かもしれません。
この記事でご紹介したように
「つまらない本は途中でやめてもいい」
「1日5分だけ読む」
といったハードルを下げる工夫から始めてみましょう。
小さな成功体験を積み重ねることで
読書は少しずつ身近な存在になっていきます。
読書は毎日何分くらいすればいいですか?
習慣化の最初のうちは、毎日5分でも10分でも構いません。
重要なのは、毎日「本を開く」という行動を繰り返すことです。
長時間読もうと意気込むと、かえって負担になり挫折の原因となります。
例えば、朝食後のコーヒーを飲む10分間や
寝る前の5分間など、無理のない範囲で時間を決めてみましょう。
本を読むことが面白くなってきたら
少しずつ時間を増やしていくと良いでしょう。
どんな本から読み始めるのがおすすめですか?
まずは、あなたが心から「読んでみたい」と思える本から始めるのが一番です。
ジャンルは問いません。
趣味や好きなことに関する本でも
漫画や雑誌でも良いのです。
私は児童書の「学習漫画が大好きです。
読書は楽しむことが何よりも大切です。
内容を理解することや、最後まで読み切ることにこだわらず
まずは「面白い!」と感じる本との出会いを大切にしてください。
読書習慣化のコツのまとめ
読書を「特別な贅沢」から、「心の習慣」へ
読書は「特別」ではなく「日常」に
読書は、何歳からでも始められる最高の自己投資です。
読書を「特別なもの」と捉えすぎず、完璧主義を手放すことで
読書はもっと身近で楽しいものになります。
- 「読書時間をルーティンに組み込む」
- 「ハードルを下げる」
- 「アウトプット前提で読む」といったコツは
まずは一つ、あなたが「これならできそう」と感じたものから始めてみてください。
小さな一歩が
あなたの人生を豊かにする一生モノの読書習慣へと繋がるはずです。
再び悩んだ時には
専門家のコーチングを受けることで
あなたに最適な読書習慣を一緒に見つけ出すことができますよ。
参考文献・引用元リスト
- 学びを結果に変えるアウトプット大全 (サンクチュアリ出版)
樺沢紫苑 | 2018/8/3 - アウトプット思考 1の情報から10の答えを導き出すプロの技術 Kindle版
内田 和成 (著) 形式: Kindle版 - 行動経済学の概念(アンカリング効果)
- ツァイガルニク効果:ロシアの心理学者ブルーマ・ツァイガルニク
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